学んだフランス語をより定着させるための7シンプルなコツ

フランス語で、記事の内容の音声

はじめに

フランス語を勉強しているあなたは、外国語学習者の誰もがその言語の上達の過程で経験することに直面することになります: 
学習したことをどのように維持すればよいのだろうか?
積み重ね始めたフランス語をいかに忘れないか、
フランス語の単語を正しく発音する方法、
相手の言葉が理解できなくても迷わない方法、
学んだことを会話の中で自然に使えるようになるにはどうしたらいいか、など。
要するに、あなたは本当にフランス語でもっと気楽に過ごしたいのでしょう。
そしてこれは、どんな言語の学習にも当てはまります。

それでは、学習中のフランス語をより定着させるための、シンプルで効果的な7つのコツを見てみましょう。
1日に一つのコツ。
あなたのフランス語学習において、このルーティンを実行に移せば、あなたは目覚ましい進歩を遂げ、フランス語を話す友人を感動させることでしょう。

コツ1:大声にフランス語を出して繰り返す

みなさん、どうやったらフランス語をうまく喋れるようになるか、

よく理解できるようになるか、お悩みを抱えているのではないでしょうか。
そもそも、ちゃんと勉強すれば喋れるようになる、と思い込んでいませんか?
たしかに、勉強するというのは大事なポイントではあります。

でも、フランス語習得にどれだけの時間をかけるか、具体的な学習計画を立てていますか?
どれくらいで、フランス語圏の人と問題なくおしゃべりができるようになると思いますか?

週に1~2時間くらいのペースで勉強を進めて、一年でフランスに行くとします。
滞在中、フランスの人たちとたくさん交流したいですよね。

このレベルに達するには、どんなアプローチを取っていけば良いのでしょう?

言語学習は大きく2つのパートに分かれます。

1つ目は、新しく学習を進めていくパート。これは、語彙や文法にあたります。

2つ目は、練習を重ねていかないといけないパート。習ったことを会話で使う、大まかに話を聞いて理解する、などです。

フランス語の発音と読み方を詳しく学びたい方は、こちらへ

問題は、この2つのパートにレベルの開きができてしまうことなんです。つまり、すでに学習したはずの語彙や文法なのに、会話で使えなかったり、聞き取れなかったりするということです。

でも、ギャップが生まれてしまうことはふつうです。流暢にフランス語を使うためには、繰り返しの練習は欠かせません。

みなさん、自分の母語はすらすらお話ができますよね。
それは、これまで到底数えきれない回数話してきて、語彙や話し方もよくよく分かっているからです。

フランス語で同じようなことをするなんて、不可能なのは明らかです。
でも、状況に合わせて自分が知っている表現を繰り返していけば、格段に話しやすくなりますよ。

頭の中で暗記するまで単語を繰り返す、というやり方ではダメです。
これでは、学習したことを定着させることはおろか、状況に合わせて会話することにも役立ちません。

フランス語の教科書の練習問題は、だいたいが繰り返しの問題です。
みなさんの先生も、繰り返しが大事だよ、と言いませんか?

例えば、一つの単語を繰り返し覚えていくとすれば、

  • 文章を作って覚える
  • 他の学習内容と結びつけて覚える

などのやり方があります。

劇の練習をする時に、少し似ていますね。
状況を思い浮かべながら、声に出して言葉を繰り返していきます。

そうです。言葉や文章を声に出すことが重要なのです。

シチュエーションを想像して、
本当にその状況にいるかのようにフレーズを口から出せたら、

フランス語を喋れるようになった!」と実感できるはずですよ。

学んだフランス語をより定着させるための7シンプルなコツ

コツ2:学んだフランス語の知識を組み合わせる

前回のコツでは、学んだことを定着させるために、繰り返しの練習が大事だということをお伝えしました。今回はその繰り返し練習のやり方について見ていきましょう。

例えば、こんな新しい単語を学んだとします。

un plat 料理

まずは、みなさんがすでに習ったことだけを使って、文章を作っていきます。

  • J’aime les plats français.
    私はフランス料理が好きだ。
  • J’aime les plats de poisson.
    私は魚料理が好きだ。
  • Au restaurant, je prends un plat.
    私はレストランで、ひとつ料理を頼む。
  • Je veux un grand plat.
    私は大きい料理がほしい。

Etc.
など

また、否定形のような文法の復習も同時に行えるともっと良いですね。

  • Je n’aime pas les plats français.
    私はフランス料理が好きじゃない。
  • Je n’aime pas les plats de poisson.
    私は魚料理が好きじゃない。
  • Au restaurant, je ne prends pas de plat.
    私はレストランで、料理を頼まない。
  • Je ne veux pas de grand plat.
    私は、大きい料理はほしくない。

Etc.
など

今度は、活用の練習もしちゃいましょう。

  • Tu n’aimes pas les plats français ?
    フランス料理が好きじゃないの?
  • Elle n’aime pas les plats français.
    彼女はフランス料理が好きじゃない。
  • Nous n’aimons pas les plats français.
    私たちはフランス料理が好きじゃない。
  • Vous n’aimez pas les plats français.
    あなたたちはフランス料理が好きじゃない。
  • Ils n’aiment pas les plats français.
    彼らはフランス料理が好きじゃない。

Etc.

「フランス語の勉強法:インプットのための4つのコツと3つのテクニック」という記事に興味がある方は、こちらへ

そして、これを声に出して読むのです。
まとめるとこうです。
もうすでに習った内容を復習しながら、ボキャブラリーを繰り返して使い、
そのフレーズを使う場面を、頭の中で具体的にイメージしていきます。

なぜ効果があるかというと、こんな理由があります。

  • ボキャブラリーが定着するから。
  • 習ったことを思い出す良い機会になるから。

なにより

  • リアルなシチュエーションで話す予行演習になるから。

もしかしたら、みなさんこんなことを思うかもしれません。
「先生のサポートもなく、どうやってそんなことができるの?」
「自分がミスをしているんじゃないかと不安…」

このような思いを抱えるみなさんにまず言いたいのは、「ミスをしても大丈夫!」ということです。
言語は、ミスを重ねて、それをどんどん直していくことで、レベルが上がっていくものですよ。

自分のやり方でフランス語を繰り返していけば、
もうフランス語話者と出会う準備は出来ているのです。

でも、レッスンや先生のサポートもなしに、どうやって自分のフランス語のミスに気付くというのでしょう?
この点については、次のコツで取り上げますよ。

フランス語会話に自信を持つ10の練習に興味がある方は、こちらへ

コツ3:自分の間違いを発見し、修正するようにする

前回のコツでは、どうやって自分が習ったことを復習し定着させていくのか、ということを見ていきました。

今回は、自分が作ったフレーズに自信が持てないとき、どうやって間違いを見つければ良いのか、ということをお話します。

自分ひとりで勉強していると、ミスに気付く必要性が出てきますよね。
ただ残念ながら、人間ほど正確に添削してくれるツールはありません。

でも、シンプルなフレーズなら、
Google ドキュメントというツールを使ってみてください。
もしGoogle ドキュメントが間違いを見つけたら、青い下線を引いてくれます。
その下線をクリックすれば、正しい単語を提案してくれるのです。

例:

Je mange la plat.
→ Je mange le plat.

Google ドキュメントも完璧なツールではありませんが、
修正機能も絶えず進化していっていますよ。

これなら、自分でフランス語のフレーズを作っていて、
間違えたまま覚えちゃうかも、なんて心配も要りません。

Reversoというサイトも使えます。

フランス語の修正サイト
フランス語の添削

次回は、どうやったらフランス語がすらすら読めるようになるか、について解説します。

コツ4:フランス語で読書する

ほとんど無意識のうちに、復習になっているのが、読解です。

母語を学ぶ時もそうですよね。読解することで、言語が上手くなりませんでしたか?
これはフランス語学習でも同じことです。

でも、読解ってなんだか難しそうですよね。

大切なのは、みなさんのレベルに合った文章を選ぶことです。
しかし、一語一語読み進めていっても、すぐには文の意味が分からないという、
もどかしさを感じることと思います。
言語に慣れるには、最初にしっかり努力をしなければいけません。

しかしそのあとは、一度読んだことのある単語や表現がすらすら読めるようになって、読解のスピードも上がり、ほぼ反射的に読めるようになりますよ。

母語と同じ要領ですね。
また、文や語を最後まで読んでいなかったとしても、どういう意味になるか予想することだってできます。

あれ、疑っていますね?

でもちょっと練習すれば、みなさんもすぐにできるようになります。大丈夫ですよ。
文章を読めば、文脈が分かってきます。これが、言葉や表現の理解・認識を助けます。
文脈があって、
お話が成り立っているからですね。

例えば単語を一つだけ読んだとしたら、それがどんな意味を持つか、特定するのは難しいものです。
でも同じ語が、文章やお話の中に組み込まれていたら、
理解しやすいですよね。

読解すると、文構造を考えることもなく、
文章を読めるようになるのです。これって大きなアドバンテージです。

しかもこれは非常にやりやすい勉強方法です。
フランス語の文章も読めるようになったら、
これはまさにフランス語を使いこなせている証拠です。

次のコツでは、読解する内容をどのように選んでいけば良いか、お話します。

コツ5:自分に合ったフランス語のコンテンツを選ぶ

前回は、フランス語で読解を行うメリットについて見ていきました。

でも、どんな内容のものを読んだら良いのか、いまいち分からないですよね。
自分のレベルに合っているもの?
自分が興味を持っているもの?

レベルに合わせて選ぶ時は、
すごく興味のある内容でもない限り、
子ども向けの内容はおすすめしません。
大人の学習者には、まったく合わない内容だからです。

例えば、
花の名前を知る前に、
個人的なことを表現できるようになった方が、よっぽど役に立ちますよね。

ただ、自分のレベルにぴったりの内容を見つけるのは、そう簡単ではありません。
もしみなさんにとって難しいレベルの内容だった場合、とある便利グッズを使うようにしましょう。
それはスマートフォンです。翻訳機能にもボタン一つで(設定次第ですが)簡単にアクセスできます。

電子書籍リーダーを使っている場合には、これもボタン一つで単語の説明や翻訳を出してくれます。
お試しで文章の一部をダウンロードしてみることもできますから、
「自分には難しすぎるかな」という本を買う前には、試し読みがおすすめです。

また、文章すべてを理解する必要はありません。
それよりも大切なのは、読むモチベーションを保てるかどうかというところです。
つまり、その文章のテーマに対して興味が持てるかどうか、ですね。

A1レベルの生徒さんが、フランス語のレシピを読みたいと言ったことがあります。
専門的な語彙が多くありますが、料理は彼女の趣味であり、大好きなテーマでした。
その結果、新しい料理の知識を学びながら、彼女はフランス語の能力もぐんぐん伸ばしていったのです。

この生徒さんにとっては料理でしたが、もちろん他のテーマにもあてはめられます。
もうみなさんがすでに知っていることをテーマとして選んだら、
フランス語は少し易しくなります。

例えば仕事に関することなどは、ちょっと高度になるので、
中級くらいになってから手を付けると良いですよ。

本を一冊読む時間がないなと感じるのであれば、短い文章で良いので読んでみてください。
興味のあるテーマであれば、ブログの記事でも大丈夫です。
興味があって、自分にとって役立つトピックを学びながら、フランス語を上達させることをイメージしてみてくださいね。
次のコツでは、リスニング力を高める方法を紹介します。

フランス語の読書

コツ6:フランス語のリスニングに取り組む

これまでのコツでは、読解のメリットについてお話してきました。

ここまでの内容はばっちりかと思います。
でもまだまだフランス語を理解したいという気持ちがあるのではないでしょうか。

教科書についている音声を聞くのも、とても良い方法です。
みなさんのレベルにぴったり合っていますし、
みなさんが学んだことの復習にもなります。

でも、この内容ってすごく教科書的なんですよね。
知っておくべきテーマではあるんですが、
あまり興味が持てないものが多いというか…。

それではみなさんに、リスニング強化のための、
とっておきのツールを紹介します。

それはYouTubeです。
自動のフランス語字幕をつけることもできますし、みなさんの母語に翻訳することだって可能です。
間違いはありますが、日に日にそのクオリティは改善されていっています。
内容を理解していくのに、非常に役立ちますよ。
なにより、ビデオが見られるという点が大きなアドバンテージです。
オーディオだけではなく、画像イメージがつくと、理解も深まりますよね。

あとは、ポッドキャストもおすすめです。
ポッドキャストだと、原稿や翻訳を読むことはできないのですが、
テーマの選択肢が非常に多いです。情報、歴史、本や映画の要約、料理、マーケティング、経済、政治などなど…。

その他、映画好きにはNetflixのような動画配信サイトも良いですね。
みなさんの母語で字幕もつけられますし、フランス語字幕もつけられます。
専用に翻訳されているので、間違いもありません。が、ちょっと注意していただきたいのは、字幕は意訳であるということです。俳優が実際に喋っていることとは、完全に合致しているわけではありませんので、気を付けましょう。
私は、フランス語字幕をつけることを強くおすすめします。

どんなツールを使ったとしても、大切なのは自分が慣れ親しんだ、もしくはモチベーションが上がるようなテーマを選ぶということです。

ここまでで、復習する・スムーズにする・喋る・理解するという点について見ていきました。
次のコツでは、どうやったら勉強したことは忘れないようにできるか、そして声に出して読むことについて詳しく解説していきます。

コツ7:定期的にフランス語に接する

どうやったら、一度勉強したことを忘れないで済むのでしょう?
どうやってモチベーションを維持すれば良いのでしょう?

以前のメールでもう触れていることでもありますが、
声に出して繰り返す
読解する

リスニングする

この3点は、非常に役立ちます。

これに、
定期的に勉強する
ということも追加しましょう。
毎日少しずつでも良いから、
便利なツールを使って、
自分の好きなテーマを勉強します。

そうすると、より速くフランス語が上手くなっていきます。
自分にとって最適なタイミングで、定期的に勉強することを意識してみてください。

例えば、私は朝方の人間です。
朝は元気いっぱいなので、
コーヒーを飲むだけで、仕事も勉強もスポーツも、すぐに取り掛かれます。
特に朝は、新しいことを学ぶようにしています。
電車やバスの中で、自分が勉強している言語でなにか文章を読みます。
夜は時々、字幕つきで映画を見ます。

みなさんにも、このケースが当てはまるかもしれません。
もしくは、午後一番や夜が一番集中できる、という人もいるでしょう。

いつでも良いですから、自分にとって一番合う時間帯を見つけましょう。
そして、毎日15分で良いので、勉強してみてください。

週に一度の勉強は、むしろ時間の無駄かもしれません。

  • 前に習ったことも忘れがちです。
  • フランス語モードにするのにも時間がかかります。

今の時代、時間をうまく使うことって難しいですよね。
常にインターネットに注意が向いてしまいますから、
時間を無駄にしたいという誘惑に、抵抗する力が必要なのです。

また、ダラダラしていたいという誘惑にも、抗わなければいけません。

わたしたちの脳は、自分のエネルギーを節約しよう節約しようとします。

野性的に生きていた時代があるからこそ、なにか危険なことが起こった時のために、エネルギーを取っておきたいと思うようになっているのです。

しかし、毎日勉強するというルーティンを身につけることができれば、
自分の時間を有効活用できたというこの上ない満足感を手に入れることができます。

スポーツと同じで、
スタートしたてはツラいものがあります。
継続していくためには、努力が必要です。
しかし、一度その習慣が身についてしまえば、
スポーツしないほうが変に感じるようになります。

これまでのアドバイスが、みなさんのお役に立てればうれしいです。
フランス語の勉強に効果的で、楽しんで学習できる音声もみなさんにお渡しします。

いつかフランス語話者と、カフェやタクシー、パーティなどで、問題なく会話を楽しめるようになりますよ。

フランス語の単語の覚え方に興味がある方は、こちらへ

おわりに

学習中のフランス語を定着させるための7つの簡単なコツをご覧いただきました。
繰り返し、音読する。
学んだ知識を組み合わせる。
自分の間違いを発見し、修正するようにする。
フランス語で読書する。
自分に合ったフランス語のコンテンツを選ぶ。
フランス語のリスニングに取り組む。
そして何より、定期的にフランス語に接する。

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